ショーン・コネリー/盗聴作戦 : The Anderson Tapes (1971)

高度に発達した電子技術の盲点を衝いて展開するマンション強奪作戦を描いた犯罪映画。製作はロバート・M・ワイトマン、監督はシドニー・ルメット、ローレンス・サンダースの原作小説をフランク・R・ピアソンが脚色、撮影はアーサー・J・オーニッツ、音楽はクインシー・ジョーンズ、編集はジョアン・バークがそれぞれ担当。

監督:シドニー・ルメット
出演:ショーン・コネリー、ダイアン・キャノン、マーティン・バルサム、アラン・キング、ラルフ・ミーカー、クリストファー・ウォーケン、ヴァル・エイヴァリー、ディック・ウィリアムス、スタン・ゴットリブなど。

ショーン・コネリー/盗聴作戦 : The Anderson Tapes (1971)のあらすじ

金庫破りで10年の刑期を終えて出所したデューク・アンダースン(ショーン・コネリー)は、その足でイースト・サイドの豪華なマンションに住む愛人のイングリッド・エバレィ(ダイアン・キャノン)を訪ねた。マンションの豪華さは類まれで、加えて警備の厳重さは完璧に近いものであった。再会を喜ぶエバレィは、現在ウェルナーという金持にかこわれていた。ウェルナーは留守中、私立探偵に依頼し、盗聴装置を設けてエバレィを監視させていた。

翌朝、このマンションの財産総額を計算したデュークは、犯罪計画を企てた。マンションの全財産をそっくりいただくんだ、と。デュークはこの計画をパット・アンジェロ(アラン・キング)にもちかけた。表向き実業家のパットの実体は暴力団のボスで、FBIの監視下にあった。デュークはプロフェッショナル・チームを編成した。メンバーはトミー・ハスキンズ(マーティン・バルサム)、キッド(クリストファー・ウォーケン)、スペンサー(ディック・ウィリアムズ)の3人である。3人は、やはりFBIの監視下におかれ、彼らの言動はすべてチェックされていたが、彼らはそのことを知るよしもなかった。

翌日、3人のプロフェッショナルはマンションに下調べに入った。守衛をうまく誤魔化して住人の名前、部屋の見取図、金庫の位置など次々と調べあげ、また警備装置をポラロイドで撮影して、いよいよ労働感謝祭の日が犯罪実行日と決められた。その日、デュークは大型トレーラーを1台盗み出し、それに小型のバンを積み込んでマンションに向かった。途中、デュークの刑務所仲間パップ老人(スタン・ゴッドリブ)と、パットの差し向けた殺し屋ソックス(ヴァル・エイヴァリー)を乗せて車を玄関に横づけした。一味は覆面をつけ、銃を手にして押し行った。守衛を縛り、警報装置をカットし、見取図通り、次々と高価なものだけを狙っていった。各フロアごとにすばやく仕事を進め、住人は1部屋に集めてソックスが監視した。4階にはビンガム家が住み、1人息子のゲリーは両足が麻痺しておりベッドから離れられない。だが、ゲリーはハムの免許を取っており、交信機をもっていたのだ。デュークは交信機を見過ごした、デュークが出て行ったあと、ゲリーは事件の発生を発信した。連絡を受けたニューヨーク警察のデラニー警部(ラルフ・ミーカー)は、その一角の交通を遮断し、隣のビルから5人のレインジャー部隊を送りこんだ。5階まで仕事をすすめたデュークは屋上の足音に気づいた。犯行が発覚したのだ。一味は急いで盗品をバンに運び込み、トミーとキッドはトレーラーを猛スピードで走らせた。が、封鎖中のパトカーに衝突、警官がドアを開けるとバンが飛び出した。しかしバンもパトカーと衝突し、キッドは即死した。計画は失敗した。トミーとパップは逮捕され、他は皆死んだ。だがデュークだけは行方不明だった。地下室を捜索していたデラニーはテープレコーダーを見つけた。イヤホーンを耳にあてるとうめき声が聞こえる。エバレィの部屋だ。エバレィの部屋を捜査したとき、デュークはその部屋の暖炉に倒れていたのだ。そのあと力つきて倒れてしまい、そのうめき声が盗聴装置を伝わって聞こえていたのだった。

関連記事

  1. 王になろうとした男 : The Man Who Would Be King (1975)

  2. 007 ダイヤモンドは永遠に : Diamonds Are Forever (1971)

  3. 風とライオン : Wind and the Lion (1975)

  4. 未来惑星ザルドス : Zardoz (1974)

  5. オリエント急行殺人事件 : Murder on the Orient Express (1974)

  6. 大列車強盗 : The Great Train Robbery(1979)