大列車強盗 : The Great Train Robbery(1979)

1885年のビクトリア朝大英帝国を背景に、ある金塊強盗事件を中心に、その主謀者でロンドン暗黒街の稀代の悪漢といわれるエドワード・ピアースとその一党の犯罪作戦の全貌を描く。監督・原作・脚色はマイケル・クライトン、撮影はジョフリー・アンスワース、音楽はジェリー・ゴールドスミス、編集はデイビッド・ブレザートン、製作デザインはモーリス・カーター、美術はバート・デイヴィーが各々担当。

監督:マイケル・クライトン
出演:ショーン・コネリー、ドナルド・サザーランド、レスリー=アン・ダウン、アラン・ウェッブ、マルカム・テリス、ロバート・ラング、ウェイン・スリープ、マイケル・エルフィック、パメラ・セイレム、ガブリエル・ロイドなど。

大列車強盗 : The Great Train Robbery(1979)のストーリー

大英帝国がクリミヤ半島でロシアと戦端を開いていたビクトリア朝爛熟期の1885年。当時、軍費は金塊でまかなわれ、月に1度、ロンドンの銀行を出発し、汽車でフォークストンまで、そこから海路フランスヘ運ばれていた。1回の黄金量が2万5千ポンド相当のもので、重さ250ポンドの鋼鉄製チャッブ式金庫2つに格納され計4個の合い鍵がぴたり一致しなければ、開かない仕組みになっていた。1つは委託を受けたハドルストン&ブラツドフオード銀行頭取エドガー(アラン・ウェッブ)、もうーつを同総支配人のヘンリー(マルカム・テリス)、残る2つは、輸送を受けもった南東部鉄道会社が保管していた。英国中の犯罪者たちが、この莫大な金塊の移送に注目し、強奪計画を立てたが、成功した例は皆無であり、犯罪者間には、不可能なヤマという認識があった。ロンドンの高級メンズ・クラブでは、ヘンリーが紳士仲間たちを相手にその4つの鍵を手に入れることの難しさを話していた。ヘンリーは首から鍵をはずしたことはなく、エドガーは自宅に隠し、鉄道会社の分は、ガラス張りの事務所に保管されているという。紳士仲間の中に混ってそれを聞いている謎の赤ヒゲの男、実は怪盗エドワード・ピアース(ショーン・コネリー)は、まず、この4つの鍵を手に入れるために、スリで金庫破りのプロであるネジ屋のエイガー(ドナルド・サザーランド)をパートナーに引き入れた。そして、ピアースの愛人で変装のプロでもある女優のミリアム(レスリー=アン・ダウン)と共に、厳重な警戒下にあるエドガー邸の下見を開始した。そしてエドガーの若い後妻エミエイー(パメラ・セイレム)と娘のエリザベス(ガブリエル・ロイド)にピアースが近づくことに成功。エリザベスの口から鍵の隠し場所を聞きだし、その型とりに成功。さらにファウラーの分は、ミリアムの力で獲得。残りの2つは、ニューゲイト刑務所に服役中だった押し込みの名手、へび男のウィリー(ウェイン・スリープ)や、仕込みのちびっ子と手を組んで、見事、連係プレーを成功させた。さらにピアースは、鉄道警備員バージェス(マイケル・エルフィック)を買収し、計画を進めていった。しかし、その間、ウィリーが買収され裏切るなど、数々の障害が持ちあがった。しかし、ピアースら3人は列車にもぐり込むことに成功し、まんまと金塊を盗み出した。だが、駅には警察の網がはられ、ピアースが逮捕されてしまった。有罪の判決が下ったピアースが裁判所から処刑場へと護送される時、変装したミリアムと護送馬車の御者に化けたエイガーが、見事に彼の脱走を成功させるのだった。

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